面白い本とそうでないものの差
宇江佐真理さんの作品を読んでいてすごくいい設定で面白い話なのになぜかイマイチ乗れないというか、私にとっては夢中になれなかったりする作品があって、面白い本とそうでないものの差ってなんだろうと考えてみました。一つ気付いた事は、登場人物のしゃべる声のトーン(私は色といいたい)が感じられるかどうかがその境のようです。「髪結い伊三次」シリーズにどうしてものめり込めないのはその人物がどういう人間でというのが確認できないからではないかと思うのです。私がいつもファンになる作家の作品や他の宇江佐真理さんの作品だとセリフから勝手にこの人は低い声でよく響くとか想像して読んでいるような気がするんです。それが「伊三次」シリーズからは感じられないんです。なんだか棒読みの江戸言葉のように。髪結い伊三次の声が判らない、文吉の声が判らない。
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